毎日が夏休み in 熊谷

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【秩父古道歩き】 20番 : 岩之上堂へ向かう

●2日目ルート : 大野原駅 ~ 19番 ~ 20番 ~ 21番 ~ 22番 ~ 16番 ~ 秩父駅

●今回は、19番から徒歩で20番 : 法王山 ほうおうざん 岩之上堂 いわのうえどう に着くまで
 & お寺での記録です。


御無沙汰しておりました。
その間みなさまもお元気にお過ごしだったでしょうか?

私の方は一時、膝のトラブルで秩父に行けない時期もありましたが(TT)
今シーズンは24の札所に、お参りすることができました。
えぇ、全ては回りきってないんです。でも大満足。そして感謝。

さて、
ブログ記事としては、19番で更新が止まってましたので(^^;)
その続きを出していきます。


というわけで、観音ラリー。
2回目の今回 (と言っても実際に行ったのは5月下旬) は、荒川対岸を目指します。

さて、19番龍石寺を出ると、
なんとなく下り坂になるので 「渡河ですね♪」 感がでてきます。

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基本的に舗装道路の分岐点には↑案内板があって
こんなふうに教えてくれるので (仮に地図を持たなくとも) 何とかなります(^^)
あ、でも歩くなら地図は準備した方がいいですよ。【←重要です】

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ここの分岐は、江戸時代の↑みちしるべ。 右に進みます。


橋のなかった時代、19番から20番へは、
船を使って対岸に渡り、その名の通り岩の上にある御堂まで登って行った。
ということですが、今は歩行者(自転車)専用の 「旧秩父橋」 が↓あります。

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現在の 「秩父橋」 は自動車がバンバン通ってて、画面の左に見えるケーブルが↑それ。

で、この 「旧秩父橋」 には 「先代さん」 がいて、
橋の上から左下を見ると 「初代秩父橋」 の橋脚が見えます。 結構、低い位置・・・

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かつて渡し船があったということは、当然、水辺まで降りていかなくてはならず、
この高低差をニジニジと下って行ったのが 「普通」 だったんでしょうし、
当時、橋を架けるという一大事業においても、
橋脚を高くできるギリギリだったラインが↓ここ、だったんでしょうね。

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「旧秩父橋」 を渡りきって↑反対から見た風景。
「初代」 は明治18年(1885)、「旧」 は昭和6年(1931)に竣工だそうです。
綺麗な橋ですよね(^^)
石も好きだけど、レンガも萌えます・・・。

さて、
この少し低くなった場所を進めば、川沿いに古道があるので20番にはすぐ着くはず。
だったのですが、なんと! 迂回の指示がっ・・・

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つまり、
高い位置にある自動車道に出て、ぐるっと廻ってきてね♪
と言われたんですね。 
私、古道を歩きに来たんですけど、ここまでキッパリ阻止されたのは初めてです。
大抵は(小声で)我を通しますが(^^;)
この阻止っぷりには強固な意志を感じたので、大人しく迂回することに・・・

車がバンバン通る道(悲しい・・・)を少し上ると↓迂回路の案内板。

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左の細い坂道を↑登っていきます。
坂の途中で、自転車を押してる地元の方とご一緒して、
「川沿いの (巡礼) 道は、ゴソっと崩れ落ちちゃったんだよ。
以前、木を刈ったのが良くなかったんだよなぁ~」 という趣旨の話を伺いました。

そうか~ きっともう巡礼道として歩くことは叶わないんだろうな~
と、シンミリしながらふと左をみると、現役の秩父橋が↓ちょこっと見えたりします。

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こういうふうにケーブルで吊るのは「ハープ橋」って言うんだったっけ?
とか思いながら歩くことしばし。 「迂回指示」をされてから約15分で岩之上堂です。
9:30に19番を出て、30分で着きました。

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道路より低い位置にお堂が見えるのが素敵♪
というか、
裏山の道から下りて、お参りをすると言うのがいいかな?

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臨済宗南禅寺派のお寺さんで、札所本尊は聖観世音菩薩。
観音様は藤原時代の作と言われ、市指定有形文化財

こちらの観音堂は江戸初期の造営だそうで、
秩父札所の中ではもっとも古い建物になるそうです。
お堂の中は石敷きになっていて、内陣として観音様の厨子がある形式。
水場の近くなので石敷きになってるんでしょうね(^^)


さて、初代の秩父橋ができあがるまでは、
渡し船で荒川を渡り、観音堂までニジニジ上がってお参りしたわけだから、
当然、ここから荒川まで降りる道があるはずである。

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私は、そういうのが・・・好き。 

細いロープが張られていたんですが、ちょいと跨がせてもらい(ごめんなさい。)
いざ、充分注意して降ります。

石段です。削って作ったんだね。
下りれば 「乳水場ちすいば」 という奥の院があるはずです。

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ありました乳水場。
岩の下の看板には説明文があり↓その右奥の窪みが奥の院です。
全体的に乾いていましたが(^^;)
奥の方では岩から染み出た水滴を確認することができました。

ここには、岩場の水を飲むと乳の出がよくなるという伝説があり、
出産や育児にまつわる女性の願掛けが、ここ秩父の札所には多い。
と、実感した瞬間でした。

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見上げると、まさに岩の上!に観音堂があることになるんですよ。
本当に大きな岩・・・というか岩盤です。

この先に川原へ下りる道筋があるか見てみましたが、
無理そうなので突入は止めました(^^;)


昔の人は、この石段を上って参拝したんですね。

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しみじみ・・・。


【参考資料】

秩父市教育委員会の案内版」 各寺境内にある説明文を参考にさせていただいてます。
秩父札所連合会公式サイト」 http://www.chichibufudasho.com/
ちちぶおもてなしマップ 江戸巡礼古道篇」 pdf 出力したもの