毎日が夏休み in 熊谷

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【秩父古道歩き】 19番 : 龍石寺へ向かう

●2日目 : 大野原駅 ~ 19番 ~ 20番 ~ 21番 ~ 22番 ~ 16番 ~ 秩父駅

●今回は、大野原駅から徒歩で19番 : 飛渕山 ひえんざん 龍石寺 りゅうせきじ に着くまで
 & お寺での記録です。


さて、秩父観音ラリー2日目。

前回は1~3番+18番を巡ったので、数列的には4番スタートなんですが、
初日の私の感想は
「太陽が照りつけるなか、20分以上歩き続けるのは、キツイ!(できれば避けたい)」
だったので(^^;)作戦を練ることにしました。

頻繁にお会いする秩父在住の方 (青年) に、これから始まる秩父盆地の暑さを尋ねたんです。
「夏の熊谷と秩父、暑さの質に差がある?」

気温的には大差ないけど、秩父の方が湿気がキツイかも・・・。との返答。

この際、暑いのは構いません。 35度こえると何かもう、ど~でもいい気がしますしね(^^;)
でも、湿度がキツイのは~・・・ 
歩く私にとっては、正直、キビシイ条件です。

なので、いろいろ考えた末、
本格的に暑い季節になったら、秩父市街地の平坦かつ札所が密集している地域を
日傘さしながらプラプラ巡ろう!
とし、
季節的に、まだ暑さが凌げる今は、
先に札所間の距離があるルートを巡るべし。 と、作戦変更。

もう、札所の番号には拘らないことにしました。
>ウソです。 長亨番付 (江戸期以前のもの) と照らし合わせてルート確認し、決めてます(^^;)


というわけで、
目をつけたのは、荒川の対岸ルート。
番号でいうと、前回最後にお参りした18番神門寺の続き、19番からの道です。

時は5月下旬の梅雨入り前。
観音ラリー2日目は、熊谷から秩父線で1時間強、8:42着の大野原駅から↓スタート!

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前回の記事で触れた秩父東高校は合併して、こちらの秩父農工科学高校になってます。

駅の写真を撮ったあと、くるっと左90度を向くと↓道路が見えます。

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前回の帰路でも通ってきた道ですが、
今日は逆のぼる形で左に折れて、巡礼古道の入口まで進んでいきます。

道なりに進んでいくと「斉戸橋」という↓小さな橋。「腰田堀」の銘もついてました。

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「腰田堀」は、前回18番の近くを流れていた水路。
道も川も、「繋がってる感」 を実感できるから面白いです(^^)

橋を越えるとすぐに19番の看板が見えてきますが、
こちらはポピュラーな道であって↓巡礼古道ではアリマセン。

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ここから↑少し進んだ先の右側に、巡礼古道の入口があるんですが、
大野原駅方面からだと、本来の巡礼の道筋を逆に歩いてることになるので
目立つ看板というか道しるべが、こちらの方向からは見えてこないんですね(^^;)

なので、右手にある路地を気にしながら進みます。

巡礼古道の入口は下り坂になっていて 「坂東坂」 と呼ばれているそうです。
理由は、線路向こうにある廣見寺さん (この地区では一番古い曹洞宗のお寺さん) が
「坂東33観音」 を勧請した 「坂東堂」 があった場所だから(^^)

その石碑は道の左側、建物跡として残されているザクッとした空き地に↓あります。

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道を挟んだ反対側が古道入口。坂東坂↓です。

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道しるべはあるけど、目立たないでしょ?>私の大好きなパターンですけどね(^^)
で、
坂東坂を下りて振りかえったところが↓これ

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しばらく道なりに進むと、「徒歩ならこっちですよ」 という案内板が↓見えてきます。

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指示されるまま、せまい路地↓を進むと、

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整備したばかりの広い道路に出て↑道の向こう側に19番の道しるべ。

ここまで来れば、お寺の屋根が左前方にヒョイと見えて、まもなく↓龍石寺です。

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大野原駅から15分強で到着。
曹洞宗のお寺さんで、札所本尊は千手観世音菩薩

本尊は、室町時代の作とのことですが、
縁起では、
「京都から飛んできた(飛来した)弘法大師作の千手観音で、悪龍を退散させた。」
とも、あります。>時代のズレは追求しちゃイケナイ!(^^;)

ここでいう龍は、雨を降らせ (ときには降らせすぎ) る 「龍神」 であり、
農耕や生活にとって不都合な干ばつや水害は、龍の仕業とされていたことが多く、
秩父の地でも、荒川と中心とする河川の水害は 「悪龍」 と言われるぐらい、
深刻なものだったのでしょう。

縁起その2としては、
昔、この地方に大干ばつがあったとき、弘法大師が雨を祈願。
すると大盤石が二つに割れて龍雲が立ちのぼり、一帯に雨を降らせたとあります。

ということで、
観音さまが 「飛んで」 きたから、 飛渕山 (ひえんざん)。
石(岩ですね)が割れて、龍がでた (雨が降った) から、 龍石寺 (りゅうせきじ)。

スペクタクルなネーミングだと、思いました。>空海さんって、こんな感じのエピソード多いよね(^^)

さて、
ここの観音堂は (本当に) 大きな岩盤上に建てられていて、
言われてみれば、たしかに足元はザラザラした岩肌。
鉱物スキーな方なら 「△△岩!」 と、判るのでしょうけど、
私では 「ザラザラしてる石」 以上の形容ができなくて・・・残念(TT)

例のごとく、観音堂まわりを一周したら、
甌穴(ポットホール)っぽい穴も↓あったりで、おぉっ!って感じ♪

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でも、お寺さんでアミューズメントっぽさを感じたりするのは、不謹慎ですよね・・・(^^;)


次の20番へは、参道入り口を↓右に折れて

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お寺の敷地に沿ってぐるっと回って、荒川の方に下って行くんですが、

その、ぐるっと回ってる途中で、

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これぞまさに 「境内の基礎が岩盤!」 ↑という風景を見ることができます。
    ピントが甘くなっちゃったけどね(^^;)

地元の人が参道まで回らなくても、
階段上って「南無阿弥陀仏」の碑のとこで参拝できるようになってるんですね。

岩を削った階段には、たまらない魅力がありましたが、
膝のことを考え、トライするのは止めました(TT)

大人になったなぁ・・・と、自分で思います。>自画自賛?(^^;)


次は、20番、岩之上堂へ向かいます。



【参考資料】

秩父市教育委員会の案内版」 各寺境内にある説明文を参考にさせていただいてます。
秩父札所連合会公式サイト」 http://www.chichibufudasho.com/
ちちぶおもてなしマップ 江戸巡礼古道篇」 pdf 出力したもの
『埼玉叢書 第3巻』(1970)国書刊行会/発行