毎日が夏休み in 熊谷

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三尻出張所前、桜植樹記念碑

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県道深谷東松山線。
三尻中学校・出張所・八幡神社が集まっている場所の歩道に
碑が一基、ポツン。という感じで建っています。
これは「桜植樹記念」の碑といいます。

昭和10年、陸軍飛行学校開設と同時に、
軍は飛行学校から村役場までの道を拡張&開設。
裏話としては、
軍が飛行学校の予定地として、原生林を地元の人たちから買い叩き、
余らせた予算を使って道を拡張したらしいです。何だかスゴイ話・・・

おまけに工事も
夏に開始して、その年の暮れには開校式が行われたというのだから、
突貫工事の最たるもの!

昭和11年には2.26事件が起きてますし、
軍事国家としてまっしぐらに突き進んでた時期の出来事だったんでしょうね。



そして同じ昭和11年
この道の両側と飛行学校(自衛隊)敷地内に、地元の商工会が桜の木を植樹しました。

全長1km以上の見事な桜並木は、
地元の人たちの他、観光客で賑わったそうですが、
昭和50年頃よりアメリカシロヒトリの食害で一部が枯死。

そして道路片側が工場下水用地になり、
サムネイル①に↑現在の下水溝の様子があります。

さらに県道の改修工事で、最終的には、全伐採。

三尻の桜並木は30余年の歴史を刻んで、跡形もなく消えてしまいました。
当時を伝えるのは、この残された碑のみ。

都市計画という言葉も、あまり幅をきかせていなかった時代とはいえ、
旧役場前の松の木は「何としても残す!」という住民の願いと結果であり、より重く感じられます。
松の木の記事はこちら↓
http://blogs.yahoo.co.jp/sakurasou14/47418698.html

自衛隊の桜は、その後補植をしつつ現在に至ってるそうです。
残ってて、本当によかったです!!

桜にも、歴史があるんですね(^^;)


【参考資料】
熊谷市郷土文化会誌(第48号)